カーエアコンクリーニングとは?

車のエアコンは、現在はほぼすべての車種で標準装備となり、車内を快適に保つために必要不可欠なもとなりました。家庭用エアコンについては専門業者での洗浄が一般的となりました。家庭用のエアコンについてはフロントカバーを開けた時に見えるアルミのフィンを洗浄する訳ですが、実はカーエアコンも空気を冷やすための構造は全く同じです。ではカーエアコンではあのアルミのフィンにあたる部品は何処に有るのでしょうか?実はダッシュボードの裏の奥に設置されており、通常では見えない所に存在しているのです。この部品をエバポレーターと呼びますが、この部品は空気を冷やすことで結露が発生し、常に湿度の高い状態で、ダッシュボード奥に有るため、光も入らない環境です。ここにたまった汚れやは、定期的な清掃をしないとカビの発生につながり、車内のニオイの原因になったり、アレルギーや呼吸器系の疾患の原因となる可能性があります。そこで、本記事では、カーエアコンクリーニングについて解説します。

カーエアコンクリーニングの必要性

カーエアコンは、使用することで外気中に存在するホコリや花粉、細菌やカビなどの微粒子を吸い込みます。また、内気循環での使用時には空気の取り込み口は助手席や運転席の足元、からで、汗のニオイや靴底に付着した細菌等を吸い込みます。これらの汚れは、エアコンフィルターが有っても、すべてを防ぐことは出来ない為にエバポレーターまで到達し、結露水と共に溜まり、やがて時間が経つと車内に悪臭や異臭を発生させたり、アレルギーや呼吸器系の疾患の原因となる可能性があります。 カーエアコンの構造上仕方のない事でもありますが、定期的なカーエアコンクリーニングを行う事によって、付着したエバポレーターの汚れを除去し、車内の空気を清潔に保つことができます。また、クリーニング後には、エバポレーターに抗菌剤を噴霧しコーティングすることで、新たに付着した汚れにカビや細菌が発生することを抑え、悪臭や異臭の発生を予防し、快適な車内空間でのドライブを実現することができます。

カーエアコンクリーニングの方法

カーエアコンクリーニングは、専用のクリーニング剤を使用してエアコン内部を洗浄する方法が一般的で、カーディーラーや整備工場での施工も同様の施工となります。洗浄剤は、スプレー式となっており、施工方法は、エアコンフィルターを取り外した処から、エアコンのファンに向かってスプレーする事で、吸気を利用し洗浄剤を吹き付けるといった方法が取られています。洗浄剤にはアルコールや消臭剤、芳香剤が含まれています。施工自体は非常に簡単に行う事が出来、スプレー自体も数千円と手軽に試すことが出来るものです。しかしその効果は消臭剤と芳香剤による部分が多くを占め、薬剤を洗い流すのはエアコン自体の結露水に頼るものであるため、残念ながら汚れを落とすといった効果は低く、またエアコン内部には薬剤自体が多く残留し、べた付きが有る事から新たな汚れを吸着し新たなカビを発生させるなどの結果となります。消臭効果も短く時として数日間や、あるいは全く効果が無かったといった声も聞かれることが実態ではあります。

本来エバポレーターを洗浄するには、ダッシュボードの裏の奥に設置されているエバポレーターを取り出した上で洗い流すことが必要ではありましたが、取り出すためには、エアコンのガスを専用の装置で抜き取り、ダッシュボードを取り外した上(それに付随するハンドルや、各種電装部品を含み)でエアコンユニットを取り外すといった作業が必要となり、その工賃は数十万円といった高額となるため、定期的なクリーニングを行うには現実的なものではありませんでした。

しかし、これまでは不可能と言われていた、エバポレーターを取り出すことなく同等の効果を得る工法が開発されました。特許取得済みの特殊工具を使い、ダッシュボードの裏の奥に設置されているエバポレーターを目視しながら洗浄を行い、さらに洗剤と共に汚れを洗い流すことが可能となりました。

カーエアコンクリーニングの頻度

カーエアコンクリーニングの頻度は、車を使用する頻度や季節によって異なりますが、一般的には、1年に1回、抗菌剤での処理を行った場合には2年に1回程度が推奨されています。車検時に合わせたクリーニングや、梅雨入り前でのクリーニングをお薦めします。

また、ペットと一緒にドライブされる方や、喫煙者が乗る場合、またエアコンフィルターが設定されていない車種などは特に汚れがたまりやすい状況になりますので、頻度を増やすことも必要かもしれません。

カーエアコンクリーニングの注意点

カーエアコンクリーニングを行う際には、以下の注意点にも十分に注意しましょう。

DIYでのクリーニングは避ける

自分でエアコンクリーニングを行う場合、スプレーを使ったクリーニング方法しか無く、安価とは言え、その効果を考えた場合には、むしろ割高となるとも言えます。また、構造上ブロアファンモーターにも薬剤が流れ込むリスクもあり、モーターの寿命を短くしてしまう事も有ります。そのため、クリーニングは専門業者に依頼することをおすすめします。

信頼できる業者を選ぶ

業者によっては、スプレーを吹きかけるだけの、不十分なクリーニングや、新たな特許での洗浄方法を真似ただけの工法で行い、洗浄不足でのトラブルとなっている業者も存在するようです。そのため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

消臭剤や芳香剤の使用に注意する

消臭剤や芳香剤は、あまりにも多く使用すると、車内に異臭を発生させることがあります。従来のスプレーによる洗浄では含まれる成分により薬品臭を感じる事もあり、敏感な方では、体調にも影響がある場合もあります。実際にスプレーでの洗浄方法の説明には、成分を吸い込まないように十分に注意する必要がある旨表示されていることもあり、成分によってはアレルギーや呼吸器系の疾患を引き起こすこともあるため、使用には注意が必要です。

まとめ

カーエアコンクリーニングは、車内の空気を清潔に保つために不可欠な作業です。定期的なクリーニングを行うことで、エアコン内部の汚れを取り除き、快適なドライブを実現することができます。ただし、クリーニングをDIYで行うことは避け、信頼できる業者に依頼することをおすすめします。現在は車両の分解を最小限にしながら、エバポレーターを実際に丸洗い洗浄を行う方法も開発されました。定期的なクリーニングで、快適なドライブを楽しみましょう。

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